泉南市にある『フライヤーキング』大桝の味を受け継ぐ家族の物語、誕生秘話をインタビューしてきました。
住所:大阪府泉南市樽井8丁目12−16
駐車場:なし
電話番号:090-3991-4744
営業時間:水・木15:00-18:30 /金〜日11:30-18:30
定休日:月曜日、火曜日
SNS:Instagram
『フライヤーキング』誕生秘話

インタビュアー:本日はお時間いただき、ありがとうございます。
早速ですが、お店をオープンされたきっかけを教えてください。
店長:よろしくお願いいたします。
おじいちゃんとおばあちゃんは、もともとお肉屋を営んでいて、コロッケや串焼き、惣菜を販売していました。コロッケは「甘くて懐かしい」「冷めてもおいしい」と評判で、何十年も前から変わらない味として親しまれてきました。
約20年前に今までやってきた精肉店「大桝」からホルモン焼き屋をやりたいと思い、ここで「ホルモン焼き大桝」を始めました。おばあちゃんは隣のプレハブでコロッケや串を販売していましたが、足腰を痛め2度の手術を受けても販売を続けていました。しかし昨年、大病で倒れ、意識も危うい状態となり、やむなく販売をやめることになりました。
医師からも厳しい言葉をいただきましたが、母がおばあちゃんに「一緒にコロッケ屋をやろう!」と励まし続けたことで、奇跡的な回復を遂げました。その過程で店名を「フライヤーキング」と決め、再び挑戦しようと家族皆んなで動き出したんです!
仕入れからレシピまで徹底したこだわり

インタビュアー:そんな過去があったんですね!?無事、復帰できて良かったです!
その甘くて懐かしいホルモンやコロッケへのこだわりはありますか?
店長:おじいちゃんから受け継いだ味をどうしても復活させたくて、この店を始めました。タレは自家製で、昔のレシピをそのまま受け継いでいます。おじいちゃんが選び抜いたこのホルモンじゃないと全く違う味になってしまうんです。なので、このこだわりのタレとこだわりのホルモンじゃないと当時の「大桝の串焼き」ではなくなってしまうので、そこはこだわりをもって1本1本作っています。
コロッケは甘みがあって好みが分かれるかもしれませんが、それも含めて昔のままです。
仕入れの壁と再現への挑戦

インタビュアー:当時は仕入れ先で結構苦労されたんですか?
店長:ホルモンは味や匂い、食感、そのすべてをおじいちゃんが自ら屠場へ行って選んでいました。ですが、今ではその屠場もなくなってしまい、当時と同じように仕入れるのは困難になってしまったんです・・・
それでも、おじいちゃんと何十年も一緒にやってきた仲間の方々が今も助けてくださり、仕入れが続けられています。ホルモンは「臭みが旨みに変わる」食材ですが、扱いを間違えるとただ臭みだけが残ってしまいます。だからこそ、おじいちゃんが大事にしてきた“旨みへのこだわり”をどう受け継ぐかが、とても難しかったですね。
コロッケのパン粉も、当時は特注でしたが今はなくなってしまい、何種類もブレンドして近い味を再現しています。お肉もコロッケ専用に仕入れていて、脂身の多い国産牛にこだわっています。
インタビュアー:味の再現に苦労したことはありますか?
店長:コロッケの味や衣は何度も試行錯誤しました。串のタレは特に難しく、なかなか思い出せずに試作を繰り返しました。ようやく「これだ!」と思える味にたどり着いた時は、本当に嬉しかったですね。おじいちゃんとおばあちゃんのこだわりを再現するのは、それだけ大変なことでした。
日々の想いとおすすめの味



インタビュアー:だいぶ苦労されたのが伝わってきます。
店内を見ていると、お客様とのコミュニケーションがしっかり取れていると感じるのですが、
なにか大切にされていることはありますか?
店長:昔からのお客様が多く、道で会えば「おはよう」と声をかけ合える関係です。お店ではできるだけ笑顔で「ありがとうございます」と伝えるようにしています。常連さんが多いので「入りにくい」と言われることもありますが、新しいお客様にも気軽に来てもらえる雰囲気を大切にしています。
インタビュアー:日常から意識されているんですね。
常連さんから一番注文されているオススメのメニューはありますか?
店長:やっぱり看板のコロッケですかね。
それに串物はタレにこだわっていますし、ふくぜん天ぷらですかね。ぜひ食べていただきたいですね!
60年の歴史を未来へつなぐ
インタビュアー:最後にお客様にコメントをお願いします。
店長:60年の歴史をもつ大桝の味。80歳まで現役で守り抜いたおじいちゃんのホルモンと、おばあちゃんが大事にしてきた串焼きやコロッケ。その味と想いを「フライヤーキング」として受け継ぎ、これからも多くの人に知ってもらいたいと思っています。今後ともよろしくお願いします!
インタビュアー:本日はありがとうございました。
店長:ありがとうございました!